日中は残暑が厳しいですが、朝晩は涼しさを感じる季節になりました。
過ごしやすくなる一方で、夏の暑さでの食生活や生活リズムの乱れなどによるからだの疲れが出やすい時期でもあります。
また、夏の食生活の乱れは歯の体力=歯ヂカラを弱める傾向にあります。
そこで、リカルデントガムでおなじみのモンデリーズ・ジャパンさんが、食生活をリセットする機会でもある9月1日から30日までの1カ月間を「歯ヂカラ探究月間」としました。
歯が本来持っている力を見直し、強化するなどの探究時期にしようと提唱しています。

歯の大事な役割
歯には「食べ物を噛む」こと以外にも、たくさんの役割があります。

【食べ物を噛みくだく】
食べ物をしっかり噛みくだき、胃腸への負担をかけずに全身に栄養をいきわたらせることができます。

【食事を楽しむ】
「歯ざわり」や「歯ごたえ」「噛みごたえ」を楽しみ、味覚を豊かに保ち、食事の楽しさを広げます。

【異物をより分ける】
硬い物などの異物を、噛む感覚で見つけてより分け、体内に取り込まれるのを防ぎます。

【会話をスムーズにする】
唇や舌の動きを助け、正しい発音をサポートします。会話がスムーズにできるのも歯がそろっていて、はっきりと発音できるおかげです。
上の前歯が抜けると「サ行」、奥歯が抜けると「ハ行」「ラ行」が発音しにくくなって、言葉が不明瞭になります。

【表情を豊かにする】
正しい歯ならびや噛み合わせによって顔の形を整え、豊かで美しい表情にします。歯がなくなると顔の輪郭が変わり、表情が老けて見えたりします。

【瞬発力を生み出す】
奥歯をきちんと噛みしめることで全身の筋肉のバランスが整い、瞬発力を発揮させます。

噛む力が一番強い大臼歯
「歯ヂカラ=歯の体力」として大きな働きをするのが奥歯である臼歯で、食べ物を噛みくだいたり、すりつぶしたりする役割を担っています。臼歯には小臼歯(4番・5番)と大臼歯(6番〜8番)があり、噛む力に影響を与えるのは大臼歯です。
奥歯には前歯の4〜5倍の力がかかり、これは自分の体重かそれ以上の力がかかっていることになります。歯への負担はかなり大きいことがわかります。
そのため大臼歯(奥歯)が1本なくなっただけで、ものを噛みくだく能率は約40%も低下するといわれています。

奥歯の寿命は短い
厚生労働省の調査によると、前歯の寿命はおよそ60〜66年ですが、奥歯である大臼歯は50〜58年と前歯に比べると10年ほど寿命が短くなっています。
臼歯はかむ面に深い溝が刻まれています。そのためプラークや食べかすがたまりやすい場所です。
歯みがきの際には歯ブラシが入りにくいので、みがき残しが多くなり、むし歯や歯周病の原因になります。
さらに、前文でもお伝えしたように、奥歯には大きな荷重がかかるため、むし歯や歯周病などのダメージが重なると、その負担に耐えきれなくなり奥歯の寿命が短くなってしまいます。

まとめ
いかがでしたか?
歯には、さまざまな役割があり、1本でもなくなると私たちのからだは影響を受けることになります。
「歯ヂカラ」を守るためには、1本でも多く健康に保つことが必要です。
毎日の適切なケアでむし歯や歯周病のリスクを減らすようにしましょう。
当クリニックではセルフケアにも力を入れ、患者さんお一人おひとりに合った歯ブラシの選び方をはじめ、みがき方もアドバイスしています。
お気軽にご相談ください。